スポンティニアス・コンバッション 〜人体自然発火〜
あらすじ:ブライアンとペギー夫妻は以前、ネヴァダ砂漠の水爆実験場でサムソン計画という極秘プロジェクトに参加した。その後ぺギーは妊娠。しかし、2人の愛を一身に受けた赤ん坊が生まれたその日、夫妻は自らの肉体の内部から火を噴き出し絶命した。
あらすじでは絶命したで終わってますが、そんな簡単な映画じゃありません(笑)こんな地味な映画誰が見るんだろうなんて思ってましたが、監督がなんと一発屋の「トビー・フーパー」です。でも一応その辺のC級監督と違いそれなりに見る事ができるレベルではあります。
被爆しても放射能の影響を受けない薬の実験から話は始まります。窓付きのあばら家みたいなちんけなシェルターで核実験するなんてなめてますね。まぁ、ネバダの実験でもひな壇で実験を見学して被爆したお偉いがたくさんいたので当時の感覚ではその程度の認識だったんでしょうが。あっ、当時ってこの話は1950年代から始まりますので。
そんなちんけなシェルターで生き残った夫婦が「原子力家族」としてプロパガンダに利用されます。って意味わかりませんよね。シェルターで爆風は防げたが放射能は防げなかった。でも被爆しないように細胞に膜を張る新薬を注射していた。事件後の経過観察でも残留放射能はゼロでした。それなのに「原子力家族」ってどういう意味なんでしょうね?
そんな夫婦に子供が生まれたその日に両親は発火して焼死してしまいます。この子供の誕生日が8月6日。広島原爆記念日です。とことん無神経ですね(笑)
その子供サムが大人になってからが本当のストーリーの始まりです。サムが大学教授になっていて彼女もいてしかもバツイチというかなり進んだ状態から始まります。よく状況が飲み込めないまま最初の被害者のニュースが流れます。
そして自分が関わった人が次々焼死していくことに疑問を感じ調査して行くうちに元妻の原子力発電所が絡んでいることを突き止めます。そしてその原子炉に火が入るのと同時に自分の身体も発火することを知ります。この辺もよくわかりませんが、映画の方向もだんだんミュータント化していきます。
イライラしたら指先から火を吹いたり、電気を発したり。仕舞いには腕から火柱が立ちます。まるで火炎放射です。この映像は結構笑えました。メラメラ燃えるんじゃなくて業火ですよ。そして電話の相手も燃やすことができます。受話器から火が噴出して引火します。この映像は特撮なんですがかなり派手で楽しいです。
全ての黒幕が元妻の爺さんで彼女も爺さんの差し金で近づいてきたことを知ったサムは復讐もかねて発電所を壊しにいきます。原子炉の動きを感じて全身に電気を感じたサムは全身火ダルマになって爺さんにファイヤーボール攻撃です。ここで彼女の話に場面転換しますのでサムは死んでしまったのかと思いました。
彼女も実はサムと同じ境遇で同じ体質であることが発覚し、ついに発火し出します。そこに現われた殺し屋を発火させて倒し、サムの元妻に襲われたところでケロイド状のサムが現われます。そして予想外の感動のエンディングが待ち構えてます。
彼女の正体を知り怒り罵り軽蔑したサムが彼女の能力を消すために自らを犠牲にします。ここの演出がちょっと切なくて意外といい感じでした。
名の通っている監督だけあってB級でもそれなりの完成度でした。こういうテーマが好きな人には面白いんじゃないでしょうか?

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