ニコラ
あらすじ:『なまいきシャルロット』のクロード・ミレール監督が贈るカルト・ホラー。怖いことを想像し怯えるニコラは、いつしか想像と現実の区別がつかなくなってしまう。少年の心の闇を描き、奥深い恐怖を呼び起こす本作は女性審査員の推薦を得て「最も心を揺さぶられた作品」と注釈付きで審査員特別賞が与えられた。
正確に言えばホラーではなくサスペンスなんですが非常に難解な作品です。
少年ニコラの妄想と現実のシーンが入り混じるのでなのが現実なんだか全くわからなくなります。結局最後はなにが真実だったのかよくわからないまま終わってしまいます。でも特典の日本版の予告を見てなんとなく意味がつかめたというそれほど難解な作品です。
超過保護のバカ親を持つニコラはスキー合宿の説明会に両親が怒鳴り込んできて先日バス事故があったから父親が車で送ると言い出し恥ずかしい思いをします。ニコラは内向的な性格なのか特に反論することもなくただなすがまま親に従います。
合宿に付くと荷物を降ろさず父親が帰ってしまったことに気が付き誰かにパジャマを借りることにしますが、なぜかいじめっ子のオドヴァンに気に入られて仲良くなります。なんで気に入られたのか全くわかりませんが、先生が「いじめられたら言えよ、いじめに理由は無い」と言っていたので仲良くなるにも理由なんて無いんでしょう。
なんとなく友達が出来たニコラは合宿初日の晩、父親が殺される夢を見ます。合宿所に突然覆面のテロリストが現われて銃を乱射、父親から自分とオドヴァン以外を皆殺しにする夢を見ます。昔からこういう悪夢をよく見るようで見たくない時は朝まで起きていることもあるようで。悪夢とおねしょに悩まされていて安心して眠ることが出来ないというかわいそうな状況であることが説明されます。
だんだん、この悪夢というか妄想が起きている時も見るようになり自分が死んだりテレビで父親が事故死する場面を見たりと現実と妄想の区別が付かなくなってくるようになります。観客も現実なのかニコラの妄想なのか区別が付かなくなってきます。女の先生にキスされたと思ったら妄想だし、雪が降る夜中外に出たらドアノブが壊れ小屋に戻れなくなり車の中に逃げこんだら凍死。葬式を挙げている途中に息を吹き返し「出して出して」と騒いだら夢で男の先生に車から救出されたというシーンになります。ボクはてっきり外に出たこと自体が夢だと思っていたので本当に車の中にいたのにはビックリしました。
ニコラは夢遊病で妄想癖があり合宿所の先生も手に負えないって感じになったところでニコラは家に帰らなくてはならない事情が起こり家に帰されます。ここであっとおどろく結末が待っているんですが、ボクの記事ではだいぶ端折っているので何がなんだかわからないと思います。まぁ、このまま真実は明かさず曖昧にしておきましょう(笑)
ニコラの妄想シーンですが、結構グロイ部分があります。父親が死んだり父親に殺されたり、自分がバラバラになって親の元に戻ってきたら気味悪るがられ死ね死ねと踏んづけられて悲しんだり子供って結構こういうこと考えるよねっていうシーンが多くあります。
そうそう、物語の核となるのが御伽噺とミサンガです。あることを強く願うと願いは叶うかどうかということが背景にあります。ニコラがいつも妄想する御伽噺のような状況が強く願えば現実になるかどうかというのがこの作品のテーマです。ニコラが心の底からいつも願っていること。それが叶うのはいつか?この結末の意味が全くわからず予告を見てそういうことかって理解できたんです。
表面だけ考えるとニコラの願いは叶うことになります。それはミサンガのおかげであるような表現でありますが、深読みするとニコラは知っていたのでないか?オドヴァンの性格を知っていてああいう作り話をしたのでないか?弟の話も本当なのかウソなのか?父親の正体はいったいなんだったのか?全く明かされません。考えれば考えるほど深い話ではあります。
ですがボクの心にはあまり深く届きませんでした。終わり方がとても中途半端で「うわ~、こんな終わり方?」っていうのが見終わった感想だからです。題材が良かっただけにあまりにも投げっぱなしすぎて惜しい作品です。

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