ファニーゲーム
あらすじ:2001年のカンヌ映画祭グランプリを獲得したミヒャエル・ハネケ監督の97年の作品。ある一家がバカンス先で、豹変した地元の男たちに突然皆殺しを宣告され、"ファニーゲーム"の参加者にされてしまうサスペンスホラー。暴力的な内容が衝撃の問題作。
ハリウッドリメイクもされた話題の作品であるファニーゲームは見た人の精神に異常をきたすとか映画史上最高の暴力表現であるとかイロイロ噂が先行している曰くつきの作品ですが、ボクの感想は言われているほどではないなぁって感じでした。ってボクの精神状態がおかしいんでしょうか?
たしかにオープニングから人の神経を逆撫でするような表現が使われています。最初オペラがBGMなんですが、突然会話が途切れます。ボクはあれ?音声設定間違えたかな?って思った瞬間にまた声が入ってきました。これは見ている人が不安になるような秒数をワザと開けているんだと思います。そういう見ている人を不安にさせるような表現がいたるところに使われています。
卵を借りに来たペーターの振る舞いとか神経を逆撫でするような演出で見ている人を追い込んでいき突然容赦ない暴力が始まります。最初は腰が低く丁寧な立ち振る舞いだったのにだんだん態度がでかくなり最後には完全に支配してしまうという犯人たちの嫌な攻めはとても不快でしょう。
直接的な暴力描写はほとんどありません。殴っている音だけとか泣き叫ぶ声とか血まみれでぐったりする父親とか暴力を振るったであろう結果しか映してません。それなのに最高の恐怖と嫌悪感を表現するなんてたいしたもんですね。そして犯人の驚くべき行動が見ている人間を引き込み映画に参加させてしまいます。それは犯人が観客に話しかけてくることです。これを見た時は驚きました。
最初はこちらを見てウィンクしたくらいで収まっていました。誰にウィンクしたのか全くわかりませんでしたが、次に観客に話しかけてきたことによって観客を意図的に引き込んでいるなって確信しました。だって露骨にカメラ目線であなたはどっちに賭ける?とか納得いくエンディングを見たい?なんて聞いてくるんですから^_^;
仕舞いには助けてと懇願する奥さんに向かってまだ早いよ。劇場用映画としての時間にはまだ足りないよなんて言いだします。こういう表現はかなり斬新ですが、肝心のストーリーが甘いというか先読み出来てしまう部分があり画面が動かないシーンもあるので間延びしてしまう部分もありました。
冒頭のナイフは伏線にならないとか2台目の車は犯人が乗っているとかラストシーンで絶対こっち見るとか読める肝心の部分で読めてしまうので「あぁ、やっぱり」という感じで「えぇ、やられた!」という感想は持ちませんでした。しかもこっち見て言った納得のいくエンディングってものすごい救いのないエンディングですし。
ゲームは犯人の勝ちですが、途中犯人はありえない反則技を使います。それはリモコンを使っての巻き戻し。ペーターが撃たれて死んでしまったシーンを死ぬ前のシーンまで巻き戻しやり直します。このシーンは本当に笑いました。だって映画なんだからいいでしょっていう監督の悪意が感じとれましたから。監督が意図的に救いの無いエンディングに向かっていくのがわかりました。
この作品は犯人サイドにアドヴァンテージがあり被害者家族には一切救いが与えられません。イヌは殺され逃げ出した子供はあと一歩のところで捕まりあっさり殺されてしまいます。父親は足を折られ殴られ痛めつけられた後これまたあっさり殺されてしまいます。残った妻は最後まで犯人に連れまわされやっぱり殺されてしまいます。犯人が不利な状況になると反則を使うのでもう活路はありませんよね。
こんな救いの無い映画を見た普通の人は精神に異常をきたすんでしょうがボクは平気でした。ってか言うほどでもないなぁって感じです。すでにボクは精神に異常をきたしているのかもしれません(^。^)

関連記事一覧
トラックバック(4)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: ファニーゲーム
ファニーゲームに対するトラックバックURL: http://horror-ranking.com/mt/mt-tb.cgi/559
トラックバックはすぐに反映されない場合があります。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 2度目の鑑賞。1度目は4.5年前 ミヒャエル・ハネケ監督。 観る者を不快にさせることナンバーワンの映画。 理不尽な暴力と... 続きを読む
ミヒャエル・ハネケが自作をリメイクした。それならばオリジナル作品を観てやろう。我ながら天邪鬼である。... 続きを読む


ファニーゲームにコメントをどうぞ